ストレス雑記帳

ここではストレスについての一般的知見を提示しています。多少、私の独断的解釈が入っています。

ストレス小史 ストレスとは何か ストレス関連症候群
幼児期 ★学童期 ★思春期
成年期前期     ★青年期後期
壮年期        ★熟年期




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ストレス小史
 ストレスとは元々は金属力学の分野で「圧力に対して金属内に生じる弾性」のことを表す言葉でした。

 これをカナダの生理学者ハンス・セリエという人が医学の分野に流用したのがストレスという言葉が医学の世界に登場した最初であるといわれています。

セリエは、生体に有害な刺激を与えられたときその刺激の種類に関係なく同じ変化が生体に生じることを発見し、この変化が起こっている時の「生体に生じている状態」のことをストレスと呼びました。

そして、このとき生体に加わっている刺激のことをストレッサーという言葉で表しました。

 その後、ホルムスとレイという人達が近親者の死や離婚などといった人生における出来事(生活史上の出来事,ライフ・イベントなどと呼ばれる)をその出来事から受ける心理的衝撃の強さからランク付けし、一定期間に受ける衝撃の程度が大きいほどその後に身体的病気になる確率が高くなるということを観察して、心理学的要因が生体に及ぼす影響について注意を喚起しました。

 さらに後になってラザルスという人がこの仮想精神科クリニックで相談のベースにしている問題解決志向的ストレス対処法の基盤の一つとなるストレス理論を提唱しました。

簡単に述べるなら、人がある課題や状況に出くわしたとき、その課題や状況をどれくらい上手く対処できるかという判断(一次評価)によりストレス強度が決定され、さらにそれらへの対処の実績などに応じた長期的影響がストレス強度に加算されるというものです。

このラザルスの考え方は心理相談の臨床感覚からは非常に的を得た考え方であり、その後の問題解決療法の基礎理念のひとつとして位置付けられていくことになりました。
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ストレスとは何か?
 ストレスとは一言でいうなら、困難な状況に置かれた人の心や身体に生じているある種の緊張状態といえるでしょう。

このストレスという状態は心理的にも身体的にも人の状態に影響を与えます。

ストレスという状態にある人の身体は相対的な交感神経優位の状態となり、内分泌系の変調や免疫機能の低下さえ引き起こされることがわかってきています。

つまり、ストレスという状態が長期に持続したり非常に高度である場合、心と身体に色々な影響を与え様々な心身の症状が発現してくることになります。

どの程度のストレス強度で症状が出現するかは個人により差があります。

極々単純化して述べるなら、遺伝的に規定された”ストレス耐性の強さ”とか”病気になりやすさ”といったある種の体質的な要因と、生後の体験に大きく影響される各個人の”心の強さ”などの個人の心理的資質の要因、さらにその時点での心身のストレス強度といった外的要因などの掛け合わされた結果、症状の程度や発症の有無が決まるといってよいでしょう。

これが、同じようなストレス状態にある人でも、症状を引き起こすことがない人もいれば胃潰瘍や高血圧になる人、精神症状を発現される人がいるということの理由なのです。

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ストレス関連症候群
幼児期
  ○被虐待児
    授乳・離乳・トイレットトレーニング・発語・歩行etc
      ↓
    核家族化
      ↓
    経験者不在・援助者不在
      ↓
    マニュアル通りに育たない・手伝ってくれない
      ↓
    育児ノイローゼ゙
      ↓
    乳幼児虐待
      ↓
    笑わない・泣かない赤ちゃん
    アダルト・チルドレン

  ○幼児心因性アレルギー
    重要な他者から大切にされない
      ↓
    子への結び付きの強化から代理満足
      ↓
    母子の精神的分離不全
      ↓
    親離れの障害
      ↓
    保育園・幼稚園
      ↓
    分離不安
      ↓
    蕁麻疹・湿疹・喘息・偽性自家中毒
    神経性嘔吐
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学童期
  ○不登校
    小学校低学年
      ギャング・エイジといわれ
      仲間同士で群れを作るのが普通
      親子分離の不全 など
      家庭の問題が多くの場合関与
    小学校高学年
      友人や教師との人間関係での問題
    中学・高校
      同一性危機が関与

  ○テレビゲーム症候群
    マン・マシン・コミュニケーション
      ↓
    思い通りになる・リセットできる
      ↓
    自己中心的
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思春期
  ○思春期挫折症候群
    特徴的性格傾向
    小心・まじめ・過敏・耐性欠如
      ↓
    挫折に直面
      ↓
    逸脱行為
    不登校・家庭内暴力・非行・ドラッグ
    昼夜逆転・退行

  ○摂食障害
    神経性無食欲症(思春期やせ症)
      制限型
      むちゃ喰い/排出型
        過食・自己誘発性嘔吐
        下剤,利尿剤,浣腸乱用
    神経性大食症
      排出型
        不適切な代償行為
      非排出型
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成年期前期
  ○ピーターパン症候群
    大人になりたくない
    遊び好き・うぬぼれが強い・責任感の欠如
    期待される社会的役割の放棄
    役割同一性の不全

  ○五月病
    5月頃、新入生が無気力状態
    新入大学生の病
    予防の為に5月祭(大学祭)
    スチューデント・アパシー
      ウォルターズ(USA)が命名
      元来の怠け者でない
      努力型で能力高い
      ある時点から特別の理由なく
       大学生の無気力・無感動状態
         不安・焦燥・抑うつなどない
       心理社会的モラトリアム
         本業からの選択的退却
         予期される敗北と屈辱からの回避
         副業主義
       性格的特徴
          軽い強迫性格
         白黒二分の完全主義
         オールオアナッシング思考
         攻撃性勢力性の軽度の欠如
         アイデンティティ形成に相当の困難

  ○六月病
    新入社員版五月病
    厳しい入社研修後の出社拒否
    周囲から保護
      ↓
    誰かに頼る生き方を教えられる
      ↓
    能力の生かし方を知らない
      ↓
    前進しようとすればするほど焦り

  ○サザエさん症候群
    地方から東京へ単身
    一人住まいの新人OL
    友人がいない
      ↓
    サザエさんを見る
      ↓
    ワパターンの会社生活を考えゆううつになる
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青年期後期
  ○青い鳥症候群
    メーテルリンクの童話
    遠くに理想を追い求めてはみるが
    実は足元にあった
    偏差値中心主義のエリート
    就職後の不適応状態
    教育熱心な親
      ↓
    勉強できることでおだてられ
      ↓
    学業成績=人生の成功者と考えてしまう
      ↓
    偏差値中心主義
      ↓
    友達との遊びから社会性を養う体験欠如
      ↓
    社会性が育たない
      ↓
    意に合わないことを我慢できない
      ↓
    責任転嫁
      ↓
    もっと自分にふさわしい職場があるはず
      ↓
    職を転々

  ○退却神経症
    好きなこと以外は無気力・無関心・無快楽
    豊かな社会の反動
    裕福な家庭
      ↓
    会社からの給料の必要性の低下
      ↓
    楽しみ優先
      ↓
    親が長生きして働く
      ↓
    子供感覚のまま親の保護が持続
      ↓
    その人の能力から通常期待される
    社会的役割の不全
      ↓
    正常と異常の中間
    サラリーマン・アパシー
    昭和53年の第2次オイルショック以来の
    低経済成長になってから
    有能なサラリーマンがある時点から
    仕事をする気をなくす
    融通の利かない性格
      ↓
    高度経済成長期の父親の同一性
    働けば働くほど暮らしは楽になる
    働けば働くほど成果が得られる
    ワーカー・ホリック
    仕事さえしていればいい・満足充足
      ↓
    低経済成長期
    労力にみあうだけの成果の獲得が困難
    余暇や個人生活の重視への流れ
    同一性危機への不適応?
      ↓
    無気力状態だが現状に甘んじている

  ○手首自傷症候群
    ローゼンタール,R.J(1972)
    情緒発達の未熟な若い女性
      ↓
    欲求満足が得られない(対人関係)
      ↓
    かまってくれないなら死ぬわよ 
    死ぬつもりは希薄

  ○VDT症候群・テクノストレス
    Visual Display Terminal視覚表示末端装置
    中枢性疲労・眼精疲労・頚肩腕腰の痛み
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壮年期
  ○出社拒否症
    中高年層のサラリーマン=中間管理職
    会社に行きたくないといった子供のよう
    欧米のような契約社会にはない
    甘えの構造

  ○昇進うつ病
    昇進
      ↓
    責任の増加・環境の変化etc
      ↓
    うつ病

  ○引っ越しうつ病
    物理的・人的な環境の変化
      ↓
    うつ病

  ○サンドイッチ症候群
    管理職症候群
    マネージャー・シンドローム
    上司と部下の板挟み
      ↓
    真面目で責任感が強い性格傾向
      ↓
    上司には逆らえない
    部下の不満も聞かなければ
      ↓
    上下の相対する要求を調整処理できない
      ↓
    一人で抱え込む
      ↓
    ストレス状態

  ○キッチン・ドリンカー
    最初アメリカで社会問題化
    近年日本でも
    主婦のアルコール依存
    台所での隠れ飲み
    上中流階級の中高年
    女性はアルコール依存や肝硬変になり易い
         女性ホルモンの関与

  ○スーパー・ウーマン症候群
    男性中心型社会で生き抜いていく
      ↓
    仕事を人一倍頑張る必要
      ↓
    主婦として母としての役割も
      ↓
    疲弊状態
    男性型脱毛症も
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熟年期
  ○朝刊症候群
    朝起きると体調が悪く出勤したくない
    朝刊や朝のテレビ、ラジオを見ようとしない
    ブルー・マンデー
    仮面うつ病やうつ状態の初期症状

  ○いじめられ症候群
    経験豊富な上司が若い部下に虐められる
    会社人間に徹する中高年
      ↓
    利己主義に徹する若者
      ↓
    価値観の相違からの世代間格差
      ↓
    劣等感が強く人望がなくすぐ諦める人格傾向
      ↓
    うつ状態

  ○OA症候群
    OAへの不適応
    テクノ不安症・・OA機器の前を通るのも不安
    テクノ依存症・・うつ状態
    VDT症候群

  ○帰宅恐怖症候群
    仕事が終わってもわが家に帰れない
    居場所がない
    仕事人間
      ↓
    家庭を省みない
      ↓
    家族の心からお父さんの喪失
    お父さんなしでの生活構成
      ↓
    お父さんが挫折に遭遇
      ↓
    誰も心の支えになってくれない
      ↓
    甘えの構造
      ↓
    未熟な抗議的症状というニュアンス

  ○燃えつき症候群
    フロイテンバーガーが提唱
    仕事人間の突然死や過労死に
    結び付きかねない心の病気
    仕事以外のことに関心をもたなくなる

  ○空の巣症候群
    キンゼイが提唱
    良妻賢母型の主婦
      ↓
    夫は仕事・付き合いでゴルフ・ウイドー化
      ↓
    教育ママとして力を入れていた子供は
    進学・結婚で巣立つ
      ↓
    そして誰も居なくなった愛の巣でひとりぼっち
      ↓
    抑うつ状態
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